慢性腎臓病に特効薬はありません。まずは食事指導を徹底します。低タンパク食、塩分制限、十分な水分摂取を心がけましょう。当院ではタンパク質を2〜3割減らすことから始めていただいています。肉5枚を4枚に減らす、魚の切り身は一回り小さいものを選ぶ、納豆のパックは50gから40gに変えるなど、具体的な方法をお伝えいたします。
塩分制限は1日6〜7gが理想ですが、入院生活以外で達成できる方はなかなかいらっしゃいません。理想の摂取量を達成できないからと治療が嫌になってしまっては、本末転倒です。
当院では、現実的にできることからはじめましょうとお伝えしています。具体的には、塩、しょうゆ、ソースを減らし、食品にかけないで、小皿に注いで食品をつけるように食べ方を変えます。また、味付けにポン酢、お酢、わさび、こしょうなどを利用することもおすすめです。
血圧管理の面では、タンパク尿の有無などから適切な降圧剤を服用していただきます。また、高尿酸血症の方には、尿酸生成抑制剤で尿酸値を下げて腎機能の改善を図ります。